焼酎のおいしい飲み方いろいろ

チョカでお燗

 

 

最後はチョカによるお燗です。チョカは千代香、茶家とも書く陶磁器の土瓶です。究極の焼酎の飲み方ということで、これを紹介しないわけには行きません。

 

焼酎自体の美味しさもさることながら、焼酎の文化をも伝えてくれるのがチョカなのです。チョカ(千代香、茶家)は、鹿児島の薩隅方言で、注ぎ口の付いた陶磁器の扁平な土瓶のことです。これを現在では焼酎を温めるために主に用いるわけです。

 

胴は扁平ですが、上には広い入口、蓋が付き、側面は細い注ぎ口になっています。上には蔓が付けられ、注ぎやすい形状になっています。気温が高い薩摩では芋焼酎が主に作られ、鹿児島県では現在も、香りが広がるお湯割りが好まれる飲み方です。

 

特にチョカ使って温める場合は、市販の25度というアルコール度数は強すぎるので、先に水で割ってからこれを温めて飲むことが多くなっています。焼酎は前日に水を加えることによってアルコールと良くなじませた方が、風味が良いとされ、これを「前割り」と言います。

 

この前日割りの焼酎をヂョカにいれ、そのまま火にかけますが、とことん拘るなら炭火がいいでしょう。蓋の部分が温かくなったらちょうどいいタイミングです。本格派の人は、燗でこそ焼酎の旨味や甘味、芳醇な香りを楽しめると主張します。一人手酌もいいかもしれません。これが出来るのが焼酎の良さなのでしょう。